食生活を見直すことで内臓脂肪を排出することができます。
言うまでもありませんが、「食べないダイエット」には無理がありますので、「食べるものを変えて痩せる」ことを考えましょう。
無理に食べる量を減らしても、「やつれる」だけであり、「健康的に痩せる」ことはできません。
そこで今回は「内臓脂肪の排出効果が期待できる食べ物」を紹介していきます。
※なおここでは「他の健康効果を得られることにより、間接的に内臓脂肪の排出ができる食材」も取りあげていきます。幅広く捉えていただけると幸いです。
内臓脂肪を排出してくれる食べ物1:卵
卵はよく「完全栄養食」などと言われますが、実際にビタミンCを除く必須栄養素を全て摂取することができます。
また、「卵を食べるとコレステロール値が……」と心配している方も多いと思いますが、最近になって「卵をどれだけ食べても、ヒトのコレステロール値は一定を維持する」ということが判明しました。
実際、2015年に卵の「厚労省による摂取基準上限」がなくなっています。
卵からたんぱく質を摂取して筋力を安定させることができますし、糖質制限をしても内臓脂肪が燃えやすくなります。
ただし、ビタミンC、EPA、DHA、食物繊維など、卵以外から摂取すべき栄養素もあります。
野菜、魚、肉などもきちんと食べましょう。
また、卵に限りませんが、「特定の食材を極端に食べる」ということをしていると、それまでアレルギー反応がなかったとしても、アレルギー症状が出るようになってしまう恐れがあります。
内臓脂肪を排出してくれる食べ物2:魚類・肉類
魚類・肉類はエネルギー源として必須であり、筋肉の材料にもなります。
「肉を食べると動脈硬化のリスクが……」と心配になるかもしれませんが、むしろたんぱく質には血糖値の上昇を軽減する働きがあることが判明しています。
(血管にとってマイナスに作用しやすいのは糖質ですね)
肉類には「アレルギー反応がほとんどない」というメリットもありますから、安全性が高いです。
特におすすめなのがミネラルやビタミンが豊富なレバー、そして「ヘム鉄」を多く摂取できる赤身肉。
出産・妊娠・月経に伴って鉄不足が発生しやすくなりますが、赤身肉で鉄分を補充することで、それをケアすることが可能です。
また、魚類から良質なたんぱく質を摂取できます。
そして、「人体そのものはEPAやDHAを生成できない」ので、これらを多く含む青魚を特に積極的に食べることをおすすめします。
EPAやDHAにはサラサラ血液・中性脂肪の減少などの効果が望めます。
内臓脂肪を排出してくれる食べ物3:油
特に「糖質制限ダイエット」を行っている場合は、「糖質に伴って、たんぱく質と脂質の摂取量も下げてしまう」ということになりがちです。
こうなると基礎代謝と筋肉量がダウンして、結局のところ痩せにくい体質になる可能性があります。
ですから、たんぱく質も脂質も不足しないようにしましょう。
「脂質」に関しては、「油」から摂取することも大事です。
加熱用油:ココナッツオイル、ラード、バターなど(これらは熱を加えても酸化しにくい)
生食用油:生クリーム、えごま油、亜麻仁油、低温圧搾のオリーブオイル
など質のいい油をチョイスしましょう。
また、「酸化が進んだ油」には、身体を酸化させる働きがあるので気を付けてください。
ですから、お料理などで油を使ったあとは、すぐに適切な場所にしまいましょう。
「内臓脂肪を排出して健康をキープするためには、良質な油が欠かせない」ということを覚えておくべきです!
内臓脂肪を排出してくれる食べ物4:大豆を使った食品
「大豆を使った食べ物」には植物性たんぱく質が多く含まれています。
また、「アミノ酸スコア(必須アミノ酸のバランスを示す数値)」に関しても優秀です。
植物性たんぱく質以外にも、以下のような優秀な物質が含まれています。
・ビタミンB群(エネルギー代謝の促進)
・ミネラル(マグネシウムやカルシウムなど。生理機能のコントロール)
・大豆イソフラボン(女性ホルモンに近い働きをする)
・アディポネクチン(内臓脂肪の排出をサポートする)
ただ、卵・魚類・肉類などよりはいずれも少なめですから、「ご飯や麺類を食べすぎないための代用品」「副菜」などとして活用することをおすすめします。
納豆、豆乳、おから、豆腐などと幅広いですが、基本的には好きな大豆製品を食べれば大丈夫です。
ただし、「大豆製品と合わせる食材」については気を付けましょう。極端に言えば、「豆乳に白糖を大量に混ぜる」などとしてしまえば身体に悪いですよね。
内臓脂肪を排出してくれる食べ物5:野菜
糖質制限ダイエットをする中で、ビタミンC摂取量を下げてしまう方もいます。
ですから、ピーマン、キャベツ、ブロッコリーなどビタミンCを多く含んでいる野菜を積極的に食べることをおすすめします。
また、ミネラル・ビタミン群・カロテノイドなどが豊富な、「緑黄色野菜」もどんどん食べましょう。
ただし、熱を加えることで損なわれるタイプのミネラル・ビタミンもあるので、可能な限り生で食べましょう。
加熱するのであれば、その時間を短くするのが大事です。
それから、野菜から摂取できる「食物繊維」には、糖質の吸収を穏やかにする効果もあります。
そして、「野菜はカロリーが低い」「野菜はダイエット向けの食べ物」という一般的なイメージは基本的には間違っていないのですが、根菜類(ニンジンなど)やイモ類は意外と糖質が多いので気を付けましょう。
また、野菜サラダを食べるときにはドレッシングをかけたくなるかもしれません。
しかし、かけすぎには注意してください(カロリー過多になる恐れがあります)。
「そのまま食べる」「塩をちょっとふるだけ」というのも意外と美味しいですから、試してみてはいかがでしょうか。
内臓脂肪を排出してくれる食べ物6:食物繊維
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」がありますが、いずれも内臓脂肪の排出を助けてくれます。
水溶性食物繊維:糖質の吸収を穏やかにする。コレステロールをキャッチして排出を補助する
不溶性食物繊維:腸を刺激して「蠕動運動(腸の動き)」をサポート。善玉菌のエサとなって腸内のコンディションを良くする
などの効果がそれぞれ望めます。
「食物繊維が豊富に含まれた食べ物」を普段の食事に取り入れましょう。
※体内の水分量が少ない状態で不溶性食物繊維を多く摂取すると、お通じが悪くなる恐れがあります。きちんと水を飲んでくださいね。
また、乾燥コンブ、おからパウダー系の焼き菓子、寒天など、食物繊維を気軽に摂取できるオヤツも意外とたくさんあります。
ただ、オヤツの甘みには「糖質ゼロの天然甘味料(ステビア、ラカントSなど)」を使うことをおすすめします。
そうでないと糖質の摂取量が上がってしまいますよね。
内臓脂肪を排出してくれる食べ物7:雑穀
よく聞く話ですが、「おかず類から先に食べて→ご飯を食事のラストに少なめに食べる」という方法は、内臓脂肪を排出するために有効です。
そして、「白米」を「雑穀」に変更すると、食物繊維、ビタミンB群、ビタミンE、ミネラルを多く摂取できるようになります。
ちなみに全部変えるのではなく、「白米と雑穀のブレンド」で食べるのもいいでしょう。
また、例えば「3食のうち1~2食を雑穀に変える」という方法でも構いません。
コメント